幼児期の運動経験が子どもの運動発達に与える影響

「運動が苦手な子にトレーニングを教えるのは
難しいんじゃないですか!?」

先日、そんな質問を受けたのですが
全然難しくないんです!!!

運動が苦手な子の原因のほとんどは
幼児期の運動経験不足

本来なら幼児期に、
遊びの中でやっておくべきだった

様々な動きを経験させてあげることで
子供の運動能力は向上します⤴⤴

<目次>
子供の運動発達が遅れる原因
幼児期の運動経験が重要な理由
幼児期にやっておきたい5つの動き
子供の運動発達を促すトレーニング
まとめ

子供の運動発達が遅れる原因

子供の運動発達が遅れる原因として
幼児期の運動経験が大きく影響しています。

赤ちゃんが幼児期に
段階的に獲得していく動き方は

最も効率的で上手な身体の使い方を
習得するために必要なんです。

*部屋(活動範囲)が狭い

*常に誰かに抱っこされている

*動きまわる必要がない

*動きまわる動機(興味)がない

などの理由で
幼児期の運動量が不足していると

子供の運動発達は
遅れやすくなってしまいます。

 

幼児期の運動経験が重要な理由

幼児期の段階的な運動機能の発達は

人間の身体を効率よく動かすために
必要な筋肉を育んでます❕❕

人間の身体には

骨と骨を体の深部で繋いでいる
比較的小さい筋肉(インナーマッスル)と

大きな力を発揮するために
体の表面に付いている
筋肉(アウターマッスル)があります!

 

筋肉がまだ発達段階にある赤ちゃんは

小さくて使いやすい
体の深部の筋肉を使って動きます。

インナーマッスルと言われる
これらの筋肉をよく使うことで

筋肉自体が柔らかく
質のいい状態に成長するだけでなく

“運動神経”組織が刺激されて
体の身体感覚も向上していきます。

逆に、
この時期の運動経験が少ないと

筋肉は硬くなりやすく
神経系の発達の遅れにも繋がります。

体の成長とともに、

体の表面の筋肉(アウターマッスル)が
発達してくるので

それまにしっかり
インナーマッスルが発達していれば

自然と上手な身体の使い方を
習得していくことができますが、

それまでにインナーマッスルを
十分に使えるようになっていないと

アウターマッスルが優位になって
ぎこちない動き方になってしまいます。

 

幼児期にやっておきたい5つの動き

1. 泣く

体幹を鍛える
という観点からみると

赤ちゃんにとって
“泣く”という動きはとても重要です。

泣く時には、横隔膜腹横筋など
体幹を支えるために
非常に重要な筋肉を使います。

泣いて、これらの筋肉を使うことで
トレーニングになっているのです。

 

赤ちゃんが自分の意志を伝える
コミュニケーション方法としても
泣くことは重要なので

泣いている時間も

 

2. 寝返り

3~5か月で首がすわると
赤ちゃんは少しずつ
寝返りの動きができるようになります。

寝返りの時には、
主に背骨まわりの筋肉を使います。

これらの筋肉は
体幹を支える上で最も重要な筋肉です。

寝返りをあまり行っていないと
これらの筋肉が発達しません。

 

いつも抱っこされていたりして
ベッド上で過ごす時間が少ないと
寝返りする機会が減ってしまうので

たまにはベッド上で
一人で過ごす時間を作ってあげて

寝返りをたくさんするように
配慮してみてください。

 

3. お座り

お座りは動きではないですが
とても重要な発達段階です。

背もたれのない状態で
お座りの姿勢を保持することで

骨盤まわりや背骨まわりの
筋肉が発達していきます。

一人でお座りができるのに
安定した椅子にばかり座らせていると

それらの筋肉を使う必要がないので
姿勢を保持する筋肉が発達しません。

 

お座りができるようになったら

お座りした状態で一緒に遊ぶなど
お座りの時間を確保しましょう!

 

4. ハイハイ(ずり這い)

ハイハイやずり這いの動きでは

肩と股関節まわりの筋肉を
主に使って鍛えています。

最近は、ハイハイをしないまま
歩き始めてしまう子も多いようですが

ハイハイを経験していない子は
特に肩まわりの筋肉が弱く

体全体のバランスが悪くなって
猫背の原因にもなるし

ボールを投げる動作や
鉄棒、跳び箱など、、、

上半身を使って行う動作を
習得しにくくなります。

 

「ハイハイをやらせようとしても
やらなかった」という場合は

その前の
「泣く」と「寝返り」が不十分で

体幹が安定していなかった
可能性が考えられます。

 

動き回れる安全なスペースを確保して
たくさんハイハイさせてあげましょう!

 

5. 手放し歩き

歩き始めの時に

つかまり歩きばかりで
歩き方を習得していくのは危険です。

赤ちゃんの身体は、この時期に
上手なバランスの取り方を学習しています。

 

上手にバランスが取れると
インナーマッスルを使った
理想的な身体の使い方ができます。

反対に、

手放しでバランスを取る練習をせずに
つかまり歩きで歩き方を習得すると

歩くための筋肉は発達するけど
バランスが取りにくくて
効率の悪い動き方になってしまいます。

 

1歳前後の赤ちゃんは
多少転んでも大丈夫!!!

何度か転ぶことも経験しながら
バランス感覚を習得させてあげましょう

 

子供の運動発達を促すトレーニング

運動が苦手だな
運動発達が少し遅れているかな

と思われる子供の
運動発達を促すトレーニングとして

幼児期にやっておきたい動き
を行います。

 

特にトレーニングとして行いやすいのは

*寝返り
*ハイハイ

です。

その場でぐるぐると寝返る運動や
四つん這いでハイハイする運動を

トレーニングとしてやってみてください。

 

手放し歩きはもうできるので

*少し足場の悪いところ
(砂場や砂利道など)を素足で歩く

*トランポリンの上で駆け足する

などもおススメです!!

 

トレーニングを始める時期は
早ければ早い方がいいいですが

小学4年生くらいまでにやれたら
まだ間に合います。

小学5年生以上になっていると
成果が得られにくいので

その場合は、もう少し違う
トレーニングをお勧めします。

(このブログには書ききれないので
個別にご相談ください)

 

まとめ

幼児期の赤ちゃんは
身体の発達の段階を経ながら

上手に身体を動かすために
必要な筋肉を鍛えています。

本来ならその動きをやるべき時期に
その動きを経験できていないと

身体の筋バランスが崩れやすく
姿勢や運動能力が発達しにくくなります。

 

成長の段階には個人差があるので
全体的に時期が遅いのは問題ないですが

必要な動きを経験しないまま
次の段階に進んでしまった場合は

それを補うようなトレーニングを
少し取り入れてやってみてください。

 

子供たちが元気に逞しく
成長することを願っています。

 

Mottoスポーツ塾
臼井 美由紀

 

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